
高宕川という川に沿った林道をのんびりあるいています。

>きょうは川遊びですね!わくわくします!

しばらく行くと、とつぜん衝立のような断崖にはばまれてしまいました。

>川はひだりを流れていますね、このへんから崖を下りちゃいますか?

>それとも・・・この穴みたいのに入ってみましょうか?

ちょっと気持ち悪いな…
>くんくん、パラダイスのにおいがします!

>いきましょう! この先はぜったいパラダイスですよっ!

ザッザッザッザッ!
>まだそんなとこにいるんですか!?はやくはやくぅっ!

素掘りの狭い隧道をぬけると、たしかにそこはパラダイスでした!

>くんくん、ハッケンです!

>いまくぐってきたとこって、かわまわしです!

>ほら!

なんと、いま通った素掘りのトンネルの横には、川廻しトンネルが隠れていました!
出だしからこれですか!この先には、まだまだ秘密がありそうですね。
ではさっそく、高宕川上流に向かって遡行を開始しましょう。

さっそく、奇妙な形をした岩が出てきました。

きっと昔はもっと水位があって、水流がここを削っていたのでしょう。

高宕川の水深は5cmから20cmというところです。
いままで見てきた房総の渓谷と同じ、岩盤状の川底が基本です。

関の犬岩のミニチュアみたいのがあります。

題名にもある通り、このエリアはオフロードライダーの間で通称T秘境と呼ばれています。

一時期心無いオフローダーが侵入して問題となったことがあったそうですが、
いまではトレイルを行うためではなく、豊かな自然を守り、末永く楽しむために、
こうして名が伏せられているのだそうです。

小魚がいっぱい泳いでいますね。
上の方には山桜が咲いています。

さらに遡行していきましょう。

>ちっちゃい滝がありますよ!

ほんとだ、2mくらいですが、格好の良い滝があります。

そのまわりには直径3mくらいの大きな甌穴が2つ並んでいます。プールみたいです。

これがT秘境最初の滝で、黒滝といいます。

滝壺の左にやはり大きな甌穴があります。

まわりは苔むしていて、そこに日が当たってきれいです。


甌穴に注意して滝に寄ります。

見た感じ、甌穴の深さは2m以上はありそうでした。

水流は弱いのでここで泳いでも楽しそうですが、先があるのでやめときましょう。

左から滝上に上がります。

上から見るとこんな感じです。

>こわくありません!

滝上では上流が2本の川に分かれています。
メインは右に行く方で、

左から細い支流が合流してきているように見えます。

その左の支流を少し遡ってみましたが、倒木とクモの巣がひどいので断念しました。

というわけで、右からくる本流のほうに遡行再開です。

黒滝を上がると、またいっそう美しい渓相となりました。

緩やかなナメをのぼります。

言い忘れましたが、今日はゴム底のスパイク付渓流シューズを履いてきました。アマゾンで安いのを買いました(笑)

このへんまでくると、携帯の電波は来なくなりました。

川の音と野鳥の鳴き声しか聞こえません。

カーブの先にまたナメが現れました。

マイナスイオンがいっぱいという感じです!



>きもちいいです!

ここでちょっと遊んで、またナメを乗り越えて進みます。スパイク付でよかった~!

その先にもまた、今度はもっと大きなナメが出てきました。

>くんくんくくんくんっ!!

>こ、これはぁっ!?

(つづく)

