北軽井沢を流れ、吾妻川に注ぐ清流・熊川。
その流域にはいくつかの滝が存在し、浅間大滝とその下流の魚止めの滝が一般に有名です。

それ以外は秘境の滝となりますが、グレースはそのうちの一つ、槌谷の滝をすでに制覇しています。

その後、まだ見ぬ秘境滝のうち、一番下流側にある仙峩滝(せんがたき)に狙いを定めました。
軽井沢の名勝・千ヶ滝に対して、北軽井沢の山奥に潜む秘境・仙峩滝。
実はその存在は10数年前から「もうひとつの千ヶ滝」として知るところではありましたが、
一般人が気軽に足を踏み入れることができないような場所にあるためか、情報が極めて少なく、
私には縁遠いものと思っていました。
しかし情報収集とロケハンを繰り返すうち、熊川の水量が少ない時をねらえば、下流からの遡行が可能とわかりました。
昨年は春から秋まで、10数回現地を訪れましたが、冬場の豪雪のためか、年を通して水量が多く、遡行は叶いませんでした。

これには地形上のわけがあって、ムリして行っても必ず滝寸前で断念を余儀なくされるのです。
そのため写真の入渓点付近は、すっかりグレのおなじみの遊び場となっていました(笑)

そして・・・年が変わって今年のGW、

半年ぶりに現地に行ってみたら様相が一変していました!
川の水は穏やかに澄んで、新緑を映しています。

千載一遇のチャンスに、あわてて支度を整えて、さあアタック開始です!
【本編】
熊川第2発電所の対岸にきましたよ。

>あれれ?ずいぶんおミズがすくないですねえ!?

少なくなった川の水は発電所の取水堰で堰き止められています。去年はこの辺でさえ、川底が見えないくらいの急流になっていました。

堰を乗り越えて、

穏やかな流れの熊川にはいっていきます!

ふりかえって入渓点方向をみたところです。小さなこぢんまりとした山奥の発電所です。

新緑がきれいです。

去年とは全く別の川みたいに、穏やかな流れです。

これなら長靴でも十分なようですが、後に膝上までは水に浸かるとこがあるはずなのでウエダーを履いてきました。

あと、装備のことを言うと、落石に備えてヘルメットと、滑りやすいのでトレッキングステッキで三足歩行しています。
それに熊鈴です!自己責任で入る以上は必ず自力で戻らないといけませんので。

とはいえ、川の水が少ないと陸地を歩くことが多いです。

両岸の形態を見れば、ほんのちょっとの増水で渓相が一変するのがわかります。

きょうは降水確率0%、晴れの予報です。パパは晴れ男だからね(笑)

だんだん秘境感がすごくなってきたね!

>ああ、とってもパラダイスです!

巨岩や倒木を乗り越えてさらに進みます。

このあたりは川の左岸がちょっとだけゆるやかですが、いざというときに駆け登ると滝原という集落に抜けられるポイントでもあります。

>くんくん!とおくからタキのオトがきこえますよ!

>ああ!ついにセンガタキにたどりつきましたよ!


清らかな水面に新緑と滝が映ってきれいです!

滝の直前はボトルネックのような狭いゴルジュになっています。
これが増水時に大きな難所となって立ちはだかっていたとこです!

きょうは難なく超えることができます!

>うわー、ついにやりましたね!

まるでステージに上がるかのように、最後の段差をクリアして・・・


>ねんがんのセンガタキとうちゃくです!

ここでカメラを一眼にとっかえます!朝日がまぶしい、すごいキレイ!

滝の横からは地下水が湧き出ています!すいよせられるように顔をくっつけてゴクゴク飲みました!

そして、もうグレも気づいている・・・

この仙峩滝の本当の姿・・・

ほんとうの仙峩滝は、さらにその右奥にあることを!

>さあ!ヒキョウのパラダイスをおもうぞんぶんタンノウしましょう!

秘境・仙峩滝。パラダイスでの夢のひとときが始まりました!

(つづく)


